一眼レフでの星空撮影の仕方!|必要な機材の準備から設定まで解説!【初心者向け】

一眼のカメラを買って、いざ星の写真を撮ろうと思ったのに暗くて星が写らない……、光は写るけどぼけてしまってきれいに星が撮れない……。そんな経験はありませんか?

星景写真の撮り方は他の被写体に比べて特殊なので、これから星を撮りたい!と考えている方も、準備せずに行ってしまうと現地できっと後悔してしまいます。

そこで今回は機材の準備から設定の方法まで、なるべくわかりやすく解説していきます!


機材の準備

星の写真で必須の機材は、カメラ・レンズ・三脚の3つです。

ほかには必須ではないものの、あったら便利な機材も紹介していきます。


カメラ

基本的に一眼のカメラであれば、どこのメーカーのカメラであっても撮影することは可能です!

レンズの交換ができないコンパクトデジカメでも撮影できるものもあるのですが、やはり高性能でレンズも変えられ一眼レフ、ミラーレス一眼カメラがおすすめです。

センサーはフルサイズのものが一番きれいには撮れますが、正直そこまでこだわる必要はありません。

センサーが小さくても、設定がきちんとできていれば綺麗に撮影することは可能です。


おすすめAPS-Cセンサーのミラーレス一眼

ソニー α6400

キャノン EOS M6 Mark II

おすすめフルサイズセンサーのミラーレス一眼

ニコン Z6II


レンズ

星を撮影するためのレンズを選ぶときに大事なのは、明るさと画角です。

レンズにはf値という、光を調整する機能があります。

このf値の数字が小さい=明るいということになるのですが、最低限f/4まで開放できるレンズがおすすめです。

これより暗くなってしまうときれいに写らなかったり、無理に明るくしてノイズが入ったりしてしまいます。

画角に関しては好みになってくるのですが、広角レンズがおすすめです。

僕がよく使っているのは20~24㎜くらいのレンズですが、景色と一緒に撮るなら14㎜などの超広角レンズもいいと思います。

さすがに50㎜以上になってくると撮影の難易度がぐっと上がるうえに、天の川や星座を画角に収めることが難しいのでおすすめはできません。

おすすめ広角レンズ

ソニー 単焦点レンズ E 16mm F2.8 

キャノン 単焦点レンズ EF-M22mm F2 STM

ニコン 単焦点レンズ NIKKOR Z 20mm f/1.8 S

※レンズはマウントによって付けられるカメラが変わるためご注意下さい!


三脚

忘れがちなのですが、星の写真には三脚が必須です。

星の写真を撮るときに少しでもぶれてしまうと星が点に写らなくなってしまうため、しっかりと固定する必要があるのです。

一般的に三脚と言えば、小さく収納できて重量もできるだけ軽いものがいいと思いますが、星に限っては違ってきます。

長い時間シャッターを開けておくこともあるため、風などの影響を受けないように、ある程度の重量感があると安定するのです。

持ち運びを考えても1.5㎏以上は欲しいですが、車などに積めるのであれば3㎏以上のものが安心ではないでしょうか。


おすすめの耐荷重3kgの三脚

SLIK 三脚 プロ 330 HD 3段 3Way

おすすめの耐荷重3kg以上の三脚

Manfrotto 三脚 290シリーズ XTRA アルミニウム 3段 ボール雲台キット 


あれば便利な機材

レリーズ

シャッターを切るためのリモコンです。

シャッターを押すということも振動になるので購入しておきたいですが、セルフタイマーを使ったり、機種によっては携帯から連動して撮影できたりもするので必須ではありません。

ただ、ポケットに入れたままボタンで簡単に撮影できるので、あれば撮影が快適になると思います。


レンズヒーター

レンズの側面に巻いて温める機材です。

星が見える観測地はとても寒く、冬場では特にレンズが結露してしまうことがあります。

結露すると写真がぼやけてしまうので、もし寒い観測地で撮影するのであれば準備しておいたほうがいいでしょう。


フィルター

どんな写真が撮りたいかにもよるのですが、星座などの明るい星をより強調して撮影したいのであれば、ソフトフィルターを付けることでクオリティの高い写真を撮ることができます。

ただ、購入する場合には口径の大きさごとに販売しているため、お手元にあるレンズのサイズに注意して検討するようにしましょう。


ポータブル赤道儀

星を追いかけてくれる機材です。

星は少しずつ動いており、長時間シャッターを開けていると星が線になって写ってしまいます。

しかし、赤道儀を付けることで星の動きに合わせてカメラを動かしてくれるので、星が流れずに明るい写真を撮影できます。

赤道儀を使いつつ背景を入れるのであれば、星は綺麗に撮れますが背景がぶれてしまいますので注意が必要です。


代表的なポータブル赤道儀

Vixen ポラリエU

Kenko スカイメモS

SHIGTHRON ナノトラッカー


カメラの設定

星を撮影するときに必要な設定は、f値・シャッタースピード・ISO感度と、ピントの調整です。

オートで撮影するとうまく撮れませんので、明るさもピントもマニュアルにして設定しましょう。

f値

レンズ側で上限が決まっている項目で、大きく開くほど光を多く取り込むことができます。

基本的には開放で問題ないですが、レンズによっては開放で撮ると画質に乱れが出たり、画像の端が暗くなったりします。

そうなった場合は少しずつ絞って、影響が出なくなる値を探りましょう。


シャッタースピード

シャッターは開けている間だけ、光を取り込むことができます。

昼に撮影するときにはシャッタースピードは1秒もありませんが、夜に星を撮影するのであれば長時間シャッターを開けなければいけません。

ただし、星は動いています。

長く開ければその分だけ、星が動いた軌跡が線になって写ってしまいます。

シャッタースピード30秒で撮影して星が線に写ったもの

レンズの画角によっても変わりますが、長くても25秒くらいが点で写る限界の時間になります。


ISO感度

カメラ側で設定できる光の感度です。

高くすればするほど明るくすることができるのですが、その分ノイズが写りこんでしまうようになります。

ですので、ISO感度をあげるのは最終手段と考えてください。

まずf値を開放付近にし、シャッタースピードを星が流れない時間まで伸ばし、それでも写真が暗ければISO感度をあげていきましょう。

上げたとしてもISO3200、どうしても暗ければISO6400くらいの感度がおそらく限界かと思います。


ピント合わせ

星の写真を撮るときには、実際に星を使って合わせることになります。

どういうことかというと、周囲で一番明るい星を探して、ライブビューモードで画面に入れ、拡大機能を使ってなるべく光を大きくとらえます。

そのままピントのリングを動かすと、光の大きさが変わってくるのがわかると思います。

その光が一番小さくなったところがピントが合っている状態なのです。


撮影方法を実践して星空を撮影しよう!

20 秒 f/2.8 13 mm ISO1600

以上が基本的な機材の準備と、撮影方法になります。

やり方さえわかれば難しい作業はありませんし、カメラとレンズがあれば他に高い買い物をする必要もありません。

星は肉眼で見るよりも撮影したほうが断然きれいに見える珍しい被写体だと思います。

興味があれば、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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